本サイトの趣旨と方向性
Build Insiderとは?
本サイトは何を目指しているのか? 従来型のWebメディアと何が違うのか? どういったコンテンツを取り扱うのか? 新サイトの趣旨や方向性を紹介する。
メイン・テーマ
本日、オープンした本サイト「Build Insider」がメインで取り扱うテーマは、ずばり、
次世代Web開発技術
である。
趣旨: 何を目指しているか?
「特集:次世代Web: デバイスとクラウドがもたらす近未来」で示されているように、すでにWeb技術はソフトウェア開発で欠かせないものとなってきており、これからの近未来において、ますますその重要度は増していく可能性が高い。このような現状認識から、本サイトは、その世界で頑張る開発者に向けて、
現場で役立つプラクティカルな技術情報、および開発者の知的好奇心をくすぐるハイレベルな技術情報を発信する
ことを目指している。
この趣旨を実現するために、現場で働きながらも最先端技術を追いかけている優秀な開発者の方々に執筆をお願いしている(本サイトへの寄稿を希望される方は、[お問い合わせ]ページのメール・アドレス宛にぜひご連絡いただきたい)。
方向性: 従来型のWebメディアとの違いは?
ただし、そのような開発者はやはり多忙であることが多いので、筆者にとってはこれまで実際に長文の記事執筆をお願いするときには気が引けるところもあった(ちなみに、自己紹介が遅れたが、筆者は現役の@IT Insider.NETの編集者でもある)。従来型の技術情報メディア向けの記事の文量の参考として、例えばInsider.NETでは7500文字程度の記事が中心になっている。確かにひとまとまりの技術情報を丁寧に解説していくには、やはりこれくらいの文字数は必要になる。しかしこの文量の記事を執筆するのは、特に前述のような開発者にとっては「執筆する時間がかかりすぎる」「その割に大きな収益につながらない」などのデメリットがあったであろうと想像する。
そのような点を踏まえてBuild Insiderでは、「忙しい開発者が半日(=4時間)程度で執筆できる文量」という想定で、2500文字(長くて7500文字)の短めの記事を中心に展開することにした。その代わりに、概要レベルの解説は極力省き、テーマを狭く絞って深く掘り下げるタイプの記事を中心に取り扱うことにしている。そういった意味で、筆者の中では、
- @IT Insider.NET: 基礎からみっちり学べる学習型の技術情報サイト(過去からの技術のつながりも意識)
- Build Insider: 最先端技術の一面を集中的に掘り下げるタイプの技術情報サイト(過去資産は意識せず、新技術にフォーカス)
という切り分けを意識している。
また、「@IT Insider.NET」は10年以上続いており、その読者の中には10年級の過去資産を抱えている人も少なくないだろう。そういった開発者に対する技術情報の提供は引き続き重要ではあるが、基本的に本サイトではこの役割を担わない。Build Insiderでは、過去資産のしがらみをいったん取り払ったうえで、「現時点から新たに取り組む」という想定で次世代Web技術情報を取り扱うことを意識している。
運営コンセプト: 純粋な商業メディアではない?!
実は本サイトは、基本的にバナー広告を掲載していない。最初から「サイトに貼られたバナー広告による宣伝効果」をスポンサーに提供して収益化すること目指していないからだ。このような事業形態を追い求めると、PV(ページ・ビュー)を集めることが最重要課題となってしまい、現場に役立つ技術情報を展開することよりも、できるだけネットで目立つことを目指さざるを得なくなる(明確にそういう目標がなかったとしても、無意識のうちにそのプレッシャーを感じているWebメディアの担当者は少なくないはずだ)。
本サイトは、「上記で説明したような趣旨にご賛同いただき、間接的にWeb開発者のレベルアップをお手伝いいただく」という運営スタイルになっている。この活動によってソフトウェア業界のレベルアップに寄与できれば、国内産業としてさらに強くなり、回り回って賛同企業の成長や収益、人材獲得につながるという、業界横断的な大きな「エコシステム」(もしくはWin-Winの関係)の確立を目指している。本サイトの趣旨に賛同していただいている個別の企業名を今日の段階で取り上げることは避けるが、最初の賛同企業は日本マイクロソフトで、6月8日に開催する「次世代Web開発技術」をテーマにしたオフライン・イベントを含めて多大にご協力していただいている。
このように開発者/ベンダー/メディア/業界をまたがるエコシステムの確立を運営コンセプトとしているので、Build Insiderはその中ののりや潤滑油のような役割を目指しているといえる。このため、見た目はWebメディアであっても、「開発者/ベンダー/メディアと協働する団体」という自己イメージを持っている。
開発者支援: 情報発信する開発者を優遇
上記のようなエコシステムを作り上げるために、Build Insiderへの執筆者だけでなく、ブログや他メディア向けに執筆する開発者の活動も盛り上げていく支援施策も可能な限りで実施したいと考えている。その1つとして、Build Insiderでは、
- 技術系コミュニティ・メンバーとして活動している
- Microsoft MVPのアワードを受賞中である
- 技術ブログを保有(過去半年で、平均で毎月1本以上公開)
- 雑誌やWebメディアへの寄稿(過去半年で1本以上公開)
といういずれかの条件に当てはまる執筆者には、その行動に敬意を表して、原稿料を少し高めに設定している(ただし0.1倍とほんの気持ち程度ではあるが……)。
今後も何かアイデアを絞り出して、優秀な開発者を継続的に支援していく施策を実施していきたい。
コンテンツの方向性
冒頭で、Build Insiderのメイン・テーマは「次世代のWeb技術(Web Technology)」だと説明した。ただ、Web技術といっても、それ単体でWebアプリを構築できるわけではなく、そのバックエンドに存在するKey-Valueストアや、その間にあるリアルタイム通信技術など、各種の関連技術が存在する。これらの技術をある程度整理して閲覧できるように、下記の6つのビュー(=上部のナビゲーション・ボタン)を用意している。
- Web Technology: Web関連技術。
- Enterprise: 大規模システム開発関連(ライフサイクル管理、チーム開発など)。
- Small & Medium: 中小規模システム開発や小規模開発事業者(スタートアップ)がよく利用する開発技術(OSSなど)。
- Consumer: コンシューマー向け技術(ゲーム開発技術など)。
- Mobile: スマートフォン/タブレット関連。
- Builders HUB: 技術カテゴリ以外やコミュニティ活性化関連。
なお、各記事が明確にこれらのビューの1つに分類されるわけではないことに注意していただきたい。例えば、Web技術+データベース技術の組み合わせであれば、基本的に「Web Technology」というビューに分類されるが、「データベース」という観点で探すとせっかくの該当記事を発見できない可能性もある。このためビューは、基本的にホーム・ページを見た後に、さらに絞り込み表示するという使い方を想定している。記事を探す場合には、最初はホーム・ページを表示してみることをお勧めする。
このほかにタグも用意している(タグを多い順に並び替えた「タグクラウド」を、各ページの右枠の一番下に配置している)。各タグは編集者の判断で割り当てているが、切り口によってさまざまなタグの付け方が可能なので、このタグによって厳密に記事を分類できるわけではない。従って、タグについても記事を探すときの1つの手掛かり(絞り込み機能)としてご活用いただけるとうれしい。
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以上、本サイトの趣旨や方向性について、筆者が考えていることを説明した。読者の皆さんが好きなサイトの1つになれるように、コンテンツ制作を頑張るので、ぜひ今後とも本サイトの記事をご愛読いただければ幸いだ。