書籍転載:PHPライブラリ&サンプル実践活用[厳選100]
さまざまなグラフを動的に生成する(準備編)(JpGraph)
グラフ作成ライブラリ「JpGraph」を利用するまでの準備手順を説明する。書籍転載の15本目(書籍内の番号は「24」)。
書籍転載について
ご注意
本記事は、書籍の内容を改変することなく、そのまま転載したものです。このため用字用語の統一ルールなどはBuild Insiderのそれとは一致しません。あらかじめご了承ください。
JpGraphは、グラフ作成のためのライブラリです。折れ線グラフ、棒グラフ、円グラフ、レーダーチャート、バブルチャート、ろうそくグラフなど、よく利用するグラフに対応しているのが特徴です。作成するグラフに応じて、利用するクラスも変動しますが、いずれを利用する場合もほとんど同じ要領でコードを表せるのも、JpGraphの利点です。
- 名称: JpGraph
- URL: http://jpgraph.net/
- インストール方法: include_path に配置
- ファイル: jpg-config.inc.php、jpgraph_ttf.inc.php
インストール
JpGraphを利用するには、次の手順を踏む必要があります。
[1]イメージ関数を有効化
JpGraphを利用するには、あらかじめイメージ関数(GD2)を有効にしておく必要があります。Windows環境であれば、php.iniで次の記述が有効になっていることを確認してください。
extension=php_gd2.dll
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[2]JpGraphの配置
JpGraph本体は、本家サイトからダウンロードできます。ダウンロードしたjpgraph-3.0.8.tar.gzを解凍し、配下の/srcフォルダを/libsフォルダにリネームした上で、include_pathで指定されたパスにコピーしてください。
[3]JpGraphを日本語対応する
JpGraphは、デフォルトでは日本語に対応していません。JpGraphで日本語を利用するには、日本語フォントの導入と設定の変更が必要となります。
日本語フォントは、独立行政法人 情報処理推進機構が提供しているIPAフォントを利用します。ダウンロードしたIPAfont00303.zipを解凍したら、配下の.ttfファイルを任意のフォルダにコピーします。本書では先ほど作成した/libsフォルダの配下に/fontsフォルダを作成し、その配下にコピーするものとしています。
あとは、このフォルダをJpGraphの設定ファイルに登録するだけです。リスト24-1のように定数MBTTF_DIRを定義した行を探し出し、その値(パス)を環境に応じて変更してください。
DEFINE("MBTTF_DIR", "C:/xampp/htdocs/phpmook/jpgraph/libs/fonts/");
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補足: 異なるフォントを利用する場合
以上の設定で、JpGraphで日本語フォントを利用できるようになります。タイトルや軸に日本語フォントを設定する方法については、次項で個別のコードから確認してください。
なお、本項では、IPAフォントを利用する例を示しましたが、もちろん、必要に応じて、異なるフォントを利用しても構いません。その場合は、jpgraph_ttf.inc.php(リスト24-2)の設定を修正する必要があります。
define('MINCHO_TTF_FONT','ipam.ttf');
define('PMINCHO_TTF_FONT','ipamp.ttf');
define('GOTHIC_TTF_FONT','ipag.ttf');
define('PGOTHIC_TTF_FONT','ipagp.ttf');
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JpGraphで日本語を利用する場合、ここで指定した4種類のフォントのみが利用可能です。
※以下では、本稿の前後を合わせて5回分(第13回~第17回)のみ表示しています。
連載の全タイトルを参照するには、[この記事の連載 INDEX]を参照してください。
13. テンプレートでデータ加工や条件分岐/繰り返し処理を表現する(Smarty)
関数、修飾子、演算子など、Smartyで利用できるテンプレートの個別要素について詳しく解説する。書籍転載の13本目(書籍内の番号は「42」)。
14. markdown形式のテキストをHTMLに変換する(PHP Markdown)
Markdown形式のファイルをHTML形式のコードに変換するためのライブラリ「PHP Markdown」の基本的な使い方を説明する。書籍転載の14本目(書籍内の番号は「38」)。
15. 【現在、表示中】≫ さまざまなグラフを動的に生成する(準備編)(JpGraph)
グラフ作成ライブラリ「JpGraph」を利用するまでの準備手順を説明する。書籍転載の15本目(書籍内の番号は「24」)。
16. さまざまなグラフを動的に生成する(実行編)(JpGraph)
グラフ作成ライブラリJpGraphを使って、棒グラフ、折れ線グラフ、レーダーチャートを作成する方法を説明する。書籍転載の16本目(書籍内の番号は「25」)。
17. Excelファイルを作成/操作する(PHPExcel)
Excelファイルを作成/操作できるライブラリ「PHPExcel」の基本的な使い方を説明する。書籍転載の17本目(書籍内の番号は「36」)。